人生フルーツ(20170923)

「あしたも、こはるびより。」

「ときをためる暮らし」

いずれも出版された当初に書店で目にし、手にとって中身を見ると・・とても素敵な老夫婦の生活ぶりを伝えた本。

タイトルも素敵で、すぐに購入。こんな方がいるのだなあと、著者の「つばた英子・つばたしゅういち」夫妻を知ったのでした。

その後に出版された「ひでこさんの、たからもの。」も読んでいました。

夫妻のことを東海テレビがドキュメンタリーとして放送し、それを映画館で劇場公開しています。

「人生フルーツ」。

都内でまで観に行く時間もとれずにいましたが、地元で公開されることを知り急遽観てきました。

建築家である津端氏の建てた家に、四季折々の野菜や果物を庭で育てる奥様の英子さん。建設当初は殺風景なニュータウンだったエリアで、庭に樹木を植え、土を作って徐々に畑をこしらえ作物を育てて。その収穫物で、キッチンで手間暇かけた料理を作る。

とにかくコツコツと時間をかけて、小さな木が雑木林になるように、毎日の暮らしもコツコツと手間暇かけて過ごしています。

ほんとうの「豊かな暮らし」「ていねいに暮らす」とは、こういうことなんだろうなと思います。

そうはいっても、誰もが同じような環境を手に入れられるわけではないし。時間にゆとりのない世代にとっては簡単に真似のできるものではありません。かといって老人だから、時間があるからやれること・・というわけでもないでしょう。

夫妻の生活には、彼らの「こだわり」や「哲学」「ユーモア」がしっかりとあり、一本筋が通っている。でも押しつけがましいところがありません。

生活を楽しむ、人生を豊かにする・・そのやり方は、人それぞれだとは思いますが、まずはそのことを心に留めて意識して生活することが大事なのかもしれませんね。