ミュシャ展に行きました。アールヌーヴォーの美しい女性像のポスターなどで人気ですよね。そのミュシャが約20年の歳月をかけ20点になる「スラブ叙事詩」なる大作を描いていたというのは、以前テレビ番組で見て知ってはいました。そのときは、6メートル×8メートルといった大きさや作品数を考えると、目玉に１点、２点を持ってくることはできたとしても、国の宝でもあるこの大作すべてを国外で展示するなんて、まずないだろうなあと思っていました。現地にいかなければ見られないものだと。それがやってきたのです。20点すべて。
カンバスに油彩・テンペラで描いているのですが、そにかくその画力に恐れ入ります。遠目にはパステルか日本画の顔料で描かれたような柔らかいトーン、それなのに明暗がドラマチック。とくに黒っぽい色で表現しない暗部の色調が豊富。とにかくすごいの一言です。１室だけ写真撮影OKの部屋があります。
まだ始まったばかりですが、話題の作品ですのですでにかなりの人が押し寄せています。ただ作品が大きいので、大勢の人がいても見えない・・ということはないのですが。物販コーナーも大混雑で、図録だけしか買わなくてもかなり並びました。会期後半になると、もっとすごいことになりそうです。興味のある方はお早めに。
