もう東京では既に終了していますが「ルート・ブリュック展」。遅ればせながら備忘録としてアップします。
私自身は初めて名前を知りましたがフィンランドを代表するセラミック・アーティストです。そもそもは建築家を目指していたそうですが、グラフィックデザインへ転向し、アラビア製陶所にスカウトされてアラビアの専属デザイナーとしてセラミックを中心にテキスタイル、パブリックアートまで幅広く活躍されました。
「2019年はルート・ブリュックの没後20周年であると同時に、日本とフィンランドの修好100周年にあたります。この記念すべき年に開催される「ルート・ブリュック」展は、約180点のセラミックやテキスタイルなどを通じて、その多彩な仕事を日本で初めて網羅的に紹介する展覧会です。2016年よりフィンランドやスウェーデンを巡回してきた生誕100周年展をベースに、日本のオリジナル展示を加え、アート、デザイン、建築をおおらかに乗り越えた創作活動を展観します。」(HPより)
粘土を型に押しつけて立体的に輪郭線を作り、そこをひっかいたり削ったりスタンプを押したりなど模様を付け、釉薬を流し込み色を付けて仕上げたタイル類は絵画的であり、また滲んだ釉薬の色がとても綺麗です。色褪せない絵画ですね。また小さなモチーフを沢山くみ上げて作られた大きな作品も見応えがありました。夫は世界的に有名なデザイナーですが妻の仕事に理解があり大変協力的で夫婦仲も最後までよかったそうで、そういう側面もいいですね。
このあと、伊丹市立美術館、岐阜県現代陶芸美術館、久留米市立美術館へと続きます。