茅ヶ崎美術館で開催中の「小原古邨展」に行ってきました。
日本画のように見えますが、木版画です。
小原古邨は優れた日本画家であったそうですが、明治末期に海外輸出を念頭に置いた版画制作で、その下絵を制作した方です。彼の版画は海外で大変に人気だったそうです。ただ日本には作品があまり残っておらず、ほとんど忘れられた作家であったのでした。
江戸時代の浮世絵から続く木版画の技術も惜しげなくそそがれたその版画は、版画とは思えぬ仕上がりです。一方で、木版画らしい木目も効果的に表されて魅力的です。
近年、保存状態のよい古邨作品がまとまって出て来たことは大変に喜ばしいことですね。眼福です。
日本の四季の風情も表されていますし、愛らしい鳥たちの様子もとても可愛いです。絵心もあり優れたデザイナーでもあるとも感じました。海外で人気だったというのもわかりますね。
今回、前期後期とすべて作品が入れ替わるとのこと、両方行きたかったのですが時間的に叶わず。
静かに撮影ならOKとのことで、映り込みはありますが写真を数点撮らせていただきました。
日本人でよかったわ〜と思うひとときでした。