エリック・クラプトン2(20190428)

 

そんなエリック・クラプトンですが、現在の彼の家庭・音楽以外のライフワークはアンティグアに私財を投じて作った薬物・アルコール・たばこ依存症等の更生施設クロスロードセンターです。非営利組織ということで、36ベッドのうち12ベッドは貧しい現地の人たちに無料で用意され残りは有料患者(お金持ち)のためのものだそうです。運営にも関わることになったエリックは、その費用を捻出するために数多くのギターをオークションに出し手放しています。薬物やアルコール依存の苦く苦しい経験を、またそれを克服できた経験が人の役に立つことに気づいた彼は、そこに自分が生かされている意義を見いだしたようです。

過去の長く荒んだ時期には周りの人を傷つけることも多かったと思われ、また実際に体調不良で死にかけたり事故ったり、自殺の文字がチラついたりなど苦悩の多い人で、私生活では弱くて脆いダメ男なのよね・・とも言えますが、でもこうして生き残って人のために活動しているところを見ると意外に粘り強い男だったのですね。そういうことも全部ひっくるめて人間臭いところも魅力でしょう。

ギター(音楽)に関しては、とてもキャリアが長く多くのファンがそれぞれの時代にがっちり付いているし、私はギターを弾いたり知ってはいないので難しいことは言えませんし、そこは多くのファンの方にお任せします。コアなファンも多いがゆえにいつの時代にも賛否両論言われて大変だなあと思ったりしますが、ファンの皆さんの愛ゆえにですね。私はどの時期も好きです。

クラプトンはその恵まれた容姿もあり、とにかくギターを弾いている姿が若い時から格好良かったです。ちょっと悲しそうに目を瞑って眉間に皺を寄せてギターを弾く姿は今も変わりません。彼は歌えるギタリストなので、その歌声にも魅了されます。酒やドラッグと決別して健康状態がよくなったからなのか、中年期以降にどんどん歌がうまくなってパワフルになるのには驚きました。数々の人生経験も歌声にプラスされているのでしょうか。先にエリックは正直な人と書きましたが自作の曲の歌詞も、とても正直にそのときの気持ちや状況が出ています。辛ければ辛いと歌うし、悲しいときは悲しいと歌いその気持ちをギターに乗せる。そこに嘘がないから特に同じ気持ちの人には響くし慰められるところがあると思います。

若い時からとても髪型が変わる人です。お洒落さんでしたが、女性でもここまでヘアスタイル変遷のある人はいないのではないかと思うくらい。もうおじいさまですが、毛量が多いのには羨ましく思う男性も多いでしょう(笑)。

健康に気をつけて少しでも長くギターを、音楽活動を続けて欲しいし、可能ならば令和の日本にも来てほしいですね~。エリック、ありがとう。